マーチ付属は四谷シリーズ上巻まで


最近、予習シリーズの下巻が難しすぎる、という意見をよく耳にします。



実際、かなり難しいと思います。



あのテキストはなかなかこなせないでしょう。



ただ、全員が進めなければならないテキストとも思いません。






実際、上巻まででいいのではないのか、と思います。



(予習シリーズの問題ができなくても、マーチ付属レベルまでであれば過去問が解ければ十分だと思います。実際、塾生も予習シリーズ、まで解かなくても顔顧問は十分解けています。)





この時期からは、究極、過去問演習だけでいいと考えています。



その理由は3点あります。



1つ目は、過去問が最も集中するからです。




テキストを読む、という形式は、どうしても集中力が下がります。これは、テスト本番の問題を一番覚えている、という経験をした人にはよくわかると思います。




テスト形式はめちゃくちゃ考えます。だから記憶にも残る。



この時期は、テキストを一冊仕上げるより過去問を解きながら全単元を網羅する、これくらいの方が内容を覚えると思います。







2つ目は、一問の習得にかかる重さ、です。


難しすぎると、1問を解くのに時間がかかりすぎてしまいます。




その結果、ほとんど出ない問題の勉強に時間をとられて、解くべき問題ができない、という事態に陥ります。




偏差値60を超えていない場合、まだまだ典型問題が見抜けていない場合が多いです。


だから難問を考えすぎるより、基本問題を見た瞬間に解けるようにすることの方が力になります。



(もちろん、考え抜く勉強も重要です。ただ、時期の問題もあるので、あまりにも重すぎる問題集を進める必要はないです)




3つ目は、難問は解き方を覚えるより、むしろ本番で思いつく方が重要だからです。



仮に中学受験で必要な解法が500通りあるとしましょう。



しかし、500通りもの解法から最適な解き方を見極めることができるかというと、これはむりだと思います。





僕らが使っているのは、各分野せいぜい10パターン程度。



他は、解法といちいち認識しなくても自然と解けているはずです。



解法といわれる解き方のテクニックは、定理といわれるものですが、



この定理は一つの定義から導き出されたものです。



つまり、本当は一つの定義からつながっているので、別々に覚えなくても自然と浮かんでくるものなのです。



解法という武器が500個あっても、実際に本番のテストでこれを使い切ることは不可能です。


だからこそ、武器を絞り、少数の武器で多くの敵(問題)を倒す方法を教えるべきなのです。



ここは、詳しくは書けませんが、そのために過去問は有効です。





過去問で、難問を分解して知っている解法を使える形にする練習をした方が、難問をすべて覚えるより効率がいい。




だから、予習シリーズ下巻ではなく過去問で進めます。




入試は刻一刻と近づいています。



一日一日を大切に、悔いのない勉強をしましょう。